PC と AV の年表 - 1980年代
- 1980年代 オーディオで ミニコンポ が多く登場。
- 従来のフルサイズ(幅43-48cm)の大型コンポーネントステレオを幅 35cm程度に小型化したもの。当時はまだアナログレコード(直径30cm) の全盛時代なのでこれよりは小型化できなかった。
- 1980年代 ラジカセもカラフル化。
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1970年代のラジカセは男の子のおもちゃっぽい感じだったのだけど、
この頃からカラフルでスタイリッシュなものも出てきた。
同じような話は 2000年頃の携帯電話でも出てきます。
写真は サンヨー おしゃれなテレコ U4 43,800円( YouTube検索)
カセットが 1つだと 1980年代前半、ダブルカセット化すると 1980年代半ば、 CD も搭載し始めると 1980年代後半。
- 1980年 任天堂ゲーム&ウォッチ を発売。
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モノクロ液晶を使った
携帯型ゲーム機。5,800円。
- 1980年代前半 日本で 8ビットパソコン の全盛時代。
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NEC PC-8001, PC-8801シリーズ、富士通 FM シリーズ、
シャープ MZ シリーズなど、多くの 8bit パソコンが登場した。
写真は富士通 FM-7。初期の価格は 126,000円、 その後、99,800円に値下げされヒットモデルに。
当時のパソコンは使い方が難しく、ユーザー人口も限られていた (PC 出荷台数グラフ)。 「PC ユーザー = 自分でプログラムが書ける人」 の時代だった。
NHK でも BASIC プログラミング の講座番組を放送していた。 当時はまだ国内では PC やパソコンという言葉はなく「マイコン」 などと呼ばれていた。
- 1981年8月 アメリカで IBM PC 登場。
- 現在の Windows パソコンのご先祖さま。 1984年に後継の PC/AT が登場し、 PC/AT 互換機 も多く登場して PC の主流となった。
- 1981年 パイオニア レーザーディスクを発売。
- アナログ映像を記録した直径 30cm の光ディスク。 当時はまだデジタルデータで映像を記録する技術がなかったので アナログの映像信号を記録していた。
- 1982年 日本で テレビの音声多重放送 を正式に開始。
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ステレオ放送や二ヶ国語放送ができるようになった。
1978年秋から試験的に放送がはじまり、1982年から正式に本放送となった。
- 1982年 日本で 民放の FM ラジオ局 が多く開局。
- FM ラジオ放送では従来は NHK FM と大都市圏の民放 FM 局ぐらいしかなかったが、 この頃、各地に民放の FM ラジオ局が誕生した。
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1982年5月 米
サン・マイクロシステムズ が Sun-1 を発売。
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Unix ワークステーション。お値段 1千万円単位。 業務用のコンピュータなので非常に高価だけど、 当時、1台?億円の大型コンピュータや メインフレーム と比べれば価格が下がりお手軽化した方 ( ダウンサイジング)。
UNIX は OS (オペレーティングシステム) の1つで Linux のご先祖さま。 Linux は現在でも PC やサーバーの OS、Android スマホ、 情報家電機器などさまざまなところで広く使用されています。
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1982年10月 音楽用の
CD プレーヤー が登場。
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CD はコンパクト・ディスク (Compact Disc) の略称で、 デジタル音声データを記録した直径 12cm の光ディスクです。 現在では大型の記録メディアだけど 当時は直径 30cm のアナログレコードに比べればコンパクトだった。
写真はソニー CDP-101, 168,000円。
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1982年10月 NEC
PC-9801 を発売。
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CPU に インテル 8086 を使った 16bit パソコン。PC-9801 シリーズは1980年代後半には日本のパソコンの主流になり全盛時代を築いた。
- 1983年 ヤマハ DX-7 を発売。
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電子楽器の
キーボード。248,000円。
FM 音源 を搭載した デジタルシンセサイザー。商業音楽の分野にも大きな影響を与えた。
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1983年7月
任天堂ファミリーコンピュータ を発売。
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本格的なテレビゲーム。14,800円。
ゲームソフトを ロムカセット に分離して差し替えることで、 さまざまなゲームができるようになった。
- 1983年 HiFi ビデオ が登場。
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昔の磁気テープ式のビデオレコーダー。
音声をステレオや2ヶ国語で記録できるようになった。
この頃、ビデオレコーダーの価格も下がり、普及が進んだ。 1984年には世帯普及率 2割を超え、1988年には 5割を超えた。
- 1983年6月 MSX パソコン を発表。
- マイクロソフトとアスキーが提唱したパソコンの規格。
- 1984年 IBM PC/AT とアップル Macintosh 登場。
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現在の Windows パソコンのご先祖様 (PC/AT) と元祖 Mac。
YouTube:Macintosh 1984 CM: サングラスの人は IBM のホストコンピュータを象徴。
(追記) その後、現在はクラウド寺院に参拝する時代に戻ってますが・・・
- 1985年4月 電電公社が NTTに民営化。
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端末の開放で利用者もモデムの接続が可能になり、 パソコン通信サービスがはじまった。
補足説明で、 これより前の時代では電話回線に勝手にモデムをつないで通信すると 法律違反だった。 電子メールやメッセージみたいなことを勝手にやると犯罪者。 現在からすると考えられない話ですが、規制のある時代はそういう時代だった。
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1980年代後半
日本語ワープロ専用機 の全盛時代。
- 1984年頃から安価なワープロが出てきて出荷台数が大幅に伸びた。 当時のパソコンはプリンタやアプリケーションも揃えるととても高価で、 ソフトも MS-DOS 時代 で使い方も難しかったため、 1990年代の前半まではワープロ専用機も盛況だった。
- 1985年 MSX2 規格 を発表。
- こちらは主に個人・ホビー向けのパソコン。
- 1986年頃 日本で 16bit パソコンが主流に
- この頃 8bit パソコンと 16bit パソコンの出荷台数が逆転した。 16bit PC は主にビジネス用。 8bit PC は台数のピークを過ぎたけどホビー用などでまだまだ使われた。 1987年から 32bit PC も増え始めるが、 MS-DOS は 16bit用の OS なので MS-DOS PC では 32bit の機能をあまり有効に使えなかった。
- 1980年代後半 NEC PC-9801シリーズ の全盛時代。
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1990年代前半まで続く。国内の 16bit パソコンの全盛時代とも重なる。
インテル 80286 (16bit CPU), マイクロソフト MS-DOS と、 一太郎(ワープロソフト)や Lotus1-2-3(表計算ソフト) などのアプリケーションが当時の代表的なキーワード。
ゲームソフトでは、 信長の野望、 三国志、 大航海時代、 大戦略、 A列車で行こうなど現在でも発売されているゲームが生まれた。
- 1980年代後半 フロッピーディスク の利用が本格化。
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フロッピーディスクは磁気ディスクの記録メディア。 初期のフロッピードライブは非常に高価 ( パソコン本体と同じかそれ以上の価格) だったのであまり普及していなかった。 1980年代前半の 8bit PC ではフロッピードライブの搭載はまれで カセットテープにモデムの音声を録音する方法でデータを保存していた。 16bit PC でも初期の PC-9801 など フロッピードライブを標準で搭載しておらず外付けする形態だった。
1980年代後半の PC になるとフロッピードライブの搭載が普通になった。 1980年代は 5.25インチフロッピー (一辺約13cm, CD/DVD より一回り大きいぐらい) が主流の時代だった。
- 1987年 DAT のテープレコーダーが登場。
- デジタル・オーディオ・テープ (Digital Audio Tape)の略称。 音声を 磁気テープ にデジタルデータで記録できるようになった。 その後、1990年代に MD (ミニディスク) が登場して普及したので、 DAT はあまり広まらなかった。
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1980年代後半
ミニコンポ がバブル化
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レコード、CD、
グラフィックイコライザ
などの搭載でコンポーネント数が増えてにぎやかになった。
YouTube CM: ROBOT COMPO (1987)
YouTube CM: ケンウッド ROXY (1988)
PC 風に言うと、強力 GPU の載ったミニタワー PC ぐらいの感覚。
- 1987年 S-VHS ビデオ が登場。
- VHS ビデオを高画質化。
- 1987年 マイクロソフト MS-DOS ver 3.3
- MS-DOS の安定バージョン。 PC-9801 系のパソコンでは 1990年代半ばまで長く使われた。
- 1987年 ソニー NEWS
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Unix ワークステーション (150万-300万円)。
当時、500万円、1000万円超も珍しくなかった Unix 機で価格破壊。
日経ITpro:NEWS,一人1台を実現したワークステーション
- 1980年代末 マルチメディアパソコンの黎明。
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シャープ X68000 (1987年)、 富士通 FM-TOWNS (1989年2月)、 アップル Macintosh など。
マルチメディア は当時流行したキーワードで PC でテキストや単純な画像だけでなく、 音声や映像や CG グラフィクスなどもインタラクティブに扱うことを目的とした。 後のネット時代の Web の話とも重なる。
- 1987年 シリコングラフィックス IRIS 4D を発売。
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Unix ワークステーション。
シリコングラフィックス社 は
CG (コンピュータグラフィクス) 分野の代名詞に。
ASCII: 業界に痕跡を残して消えたメーカー CG業界を牽引したSGI
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1980年代末 日本で コードレス電話
の普及が本格化。
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電話機の規制がなくなり、コードレス電話も自由に販売できるようになった。
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1988年 NTTが
ISDN のサービスを開始。
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デジタル通信サービス。
通常の電話(メタル)回線を使用した INS64 (64kbps)
と光ファイバーを使用した INS1500 (1.5Mbps)
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1989年6月 日本で
BSアナログ放送 を開始。
- 衛星放送。
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1989年9月 日本で
クリアビジョン放送 を開始。
- 地上波放送映像の高品質化。
- 1989年 ソニー ハンディカム TR55 を発売。
- 16万円ぐらい?。 当時としてはコンパクトで軽量(790g)なビデオカメラ。 8mm ビデオテープを使用する。
- 1989年 日本語ワープロ専用機 の出荷台数がピークに。
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年間 270万台 (この頃のパソコンはまだ年間 200万台弱)。
累計出荷台数も 1,000万台を超えた。
出荷金額のピークは 1991年、3,725億円。
当時、NEC 文豪、シャープ 書院、富士通 OASYS、東芝 Rupo、キヤノン キヤノワード、 三洋 サンワードなど多くのワープロがあった。 メーカーごとに独自のシステムでデータの汎用性に乏しいのが欠点だった。
- 1989年 東芝 ダイナブック を発売。
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本格的なノートパソコン。198,000円。
当時はモノクロ液晶の MS-DOS パソコンだった。 重量 2.7kg で当時としては軽量。
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1980年代末-1990年代前半
バブルラジカセ の全盛時代。
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現在(2000年代以降) ではあまり見られない大型のCDラジカセ。
幅70cm、重量10kgと2000年代のコンポよりも大型のラジカセも出現した。
アイワ CSD-XR90 (88,000円),
パナソニック RX-DT9 (75,000円) などが代表格。