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囲碁ソフト MultiGo

Multi Go4.4.4 (Windows10)
Multi Go4.4.4 (Windows10)

紹介

Multi Go は囲碁の碁盤や石を表示したり、 石を置く操作を行ったりする GUI ソフトです。 GNU Goなどの思考エンジンと組み合わせて対戦できる他、 囲碁のデータファイル(SGFファイル)の表示や整理に適しています。

ホームページ: https://www.ruijiang.com/multigo/
ダウンロード: https://www.ruijiang.com/multigo/download.php (1.6MB)
窓の杜: MultiGo (2018)

海外のソフトなので、 ときどき細かいトラブル (日本語文字コードや日本語フォルダの扱いなど) があるのだけど、 そのあたりの話が気にならない人 (自力で解決できる人) に最適です。 また、メニューが英語で、 メニュー項目が多くてややこしく見えるのが難点なのだけど、 よく使う部分だけ覚えておけば便利です。

効能書き

Multi Go はシンプルな碁盤画面の表示ができ、 碁盤の画像をたくさん保存するのに適しています。

上:碁盤をシンプルに表示している例
上:碁盤をシンプルに表示している例

碁盤を上下・左右に反転して表示したり、回転表示したりできます。 囲碁の対局データを整理するのに適しています。 囲碁のデータファイルで使う SGFファイルの編集が簡単にできます。 手の履歴にコメントを入れたり、 手の分岐を付け足して変化図で別の手順を入れるのが容易です。

いろいろ

表示方法の設定

表示方法の設定画面
表示方法の設定画面

Options→Set Up で表示の仕方を調整できます。 ボードを Monotone、石を Black and shite にするとシンプル表示になります。

Multi Go を日本語のフォルダの下にインストールすると、 碁盤や石の画像ファイルが見つからないなどの エラーメッセージを出すことがあるのだけど、 その場合は MultiGo のフォルダの下に画像ファイルを 置いてあるフォルダがあるので 適当に設定しなおしてください。

碁盤の画像の保存

碁盤の画像の保存は、ファイルメニューの Save Board as Picture で行います。

碁盤の画像保存のダイアログ
碁盤の画像保存のダイアログ

Image size で画像の大きさを決めます。 碁盤の一部だけを範囲指定して出力することもできます。 石や碁盤で複雑な模様を使わない場合は、 png で保存すると小さなファイルサイズの画像ファイルになります。 複雑な模様の画像を使っている場合は、jpg で保存すると良いです。

SGF ファイルのサンプル

SGF ファイルは、囲碁の棋譜や手の記録の保存でよく用いられる データファイルです。 中身はテキストファイルです。 手の履歴にコメントをつけたり、分 岐させた変化図のデータを扱ったりすることができます。

MultiGo は上のようなデータファイルを作成して、 いろいろ試しやすい。

思考エンジンとの対戦には難があるかも?

プレーのとき、たまに応答しなくなることがある。 何か問題があるのか?。 また、途中からやり直したり途中で終了したり再開したりということが (多分) できません。 ということで個人的には対局には使っていません・・・。 Tools → Play with GNU Go のところに対局メニューがあります。 gnugo.exe のファイルがある場所を指定します。

GNU Go と組み合わせる話については 囲碁ソフトOpenGoban も見てください。

日本語の文字化けやデータの破損に注意 (2023/08)

MultiGo は海外製のソフトなので 昔の日本語文字コード (シフトJISなど) にうまく対応できない部分があり、 使い方によっては文字化けやデータの破損が発生することがあります。

シフト JIS の日本語テキストをペーストしたり、 シフト JIS のテキストファイルを読ませたりしないで下さい。 ユニコード (Unicode, UTF-8 など) のテキストやテキストファイルであれば問題はありません。

シフト JIS の日本語テキストをペーストすると異常になる

シフト JIS の日本語含む SGF データの文字列を外部 (たとえば、 ホームページ上の文字列やエディタ上の文字列) でコピーして、 Multi Go の Advanced Menu の Past SGF や Past SGF as Branch でペーストすると日本語の内容によっては文字化けや次の手の破損が起こります。

以下の SGF データをコピーして Multi Go にペーストしてみてください。

(;CA[shift_jis]AP[MultiGo:4.4.4]SZ[19]C[シフトJISのテスト]MULTIGOGM[0]
;B[pd]C[文字化けの例
表示];
W[dd]C[データが壊れる例(カタカナの「ソ」でコメント終了)
ここにおくのがミソ]
;B[pp];
W[dp])

Unicode 以外の文字コードでエスケープ文字 (SGF のデータフォーマットで出てくる固有の話) を含む文字をうまく処理できないようです。

シフト JIS のテキストファイルを読ませると異常になる

上の話と同じです。 日本語を含むシフト JIS ファイルを読むと文字化けによるデータ破損が起こることがあります。

utf-8 (ユニコード: Unicode) 形式のファイルであればこの種の問題は起こりません。 上のサンプルの CA[shift_jis] のところを CA[utf-8] に書き換えて、utf-8 形式のファイルで保存して Multi Go で読んでみてください。問題なく表示されます。

(補足) Windows10 以降のメモ帳では文字コードの初期設定が utf-8 になっています。

下は Windows7 の画面です。

Windows7 のメモ帳で utf-8 形式でファイルを保存する例
Windows7 のメモ帳で utf-8 形式でファイルを保存する例

シフト JIS もお江戸の文字コードなのでややこしい・・・ 国際化に対応できない。

追記 2020

シフト JIS はすでに昔の文字コードで現在ではわざわざ使う理由がないので、 テキストファイルは utf-8 に揃えた方が良いです。 HTML やプログラミングでも現在では utf-8 しか使いません。

追記 2023

2020年代でもシフト JIS にまつわるトラブルの話が出てくる・・・。 シフト JIS は江戸時代というより IT 世界史の 古墳時代 ぐらいの話です。

音楽ファイルのプレイリストでもシフト JIS のファイル名のトラブルの話が出てくる・・・
AGPtEK: A02 で m3u プレイリストを作る

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