パソコンの歴史、ディスプレイ資料
ディスプレイの解像度と構成画素数20年前のタブレット PC と 50型テレビ (2014/02/08)
左の絵は20年前のエプソンのタブレットPC。けっこうしぶい?。
でも、当時のパソコンの能力はとても限られていた。 大容量のフラッシュメモリも、高品質で高密度なカラー液晶も、 高精細な映像やグラフィクスをさらっと再生できるプロセッサもなかった。 長時間バッテリー駆動で薄型軽量化もとても無理な話で、 1kg 以上もあるようなモバイル機も普通の時代だった。 お値段もケタが1つ違います・・・。
20年前にもごく短期間だけど、「これからはペンコンピュータの時代だ」という話がにぎわった時期があった。 現在の iPad や Android タブレットの水準になるまで 20年の時間が必要だった。
こちらは1993年の三菱の50型プロジェクションテレビ。 20年前にも大型テレビはあった。これが当時の大型薄型。 液晶やプラズマのような薄型パネルではなくてプロジェクション方式を用いている。
当時の液晶ディスプレイはというと?・・・
こちらが1992年のシャープの TFT カラー液晶ディスプレイです。
10.4型と 8.4型。ちょうど今のタブレットと同じぐらいのサイズの液晶です。
お値段実に 47万円 (8.4型)、60万円 (10.4型)。
しかも、太い額縁で、なかなかずっしりとした重厚な風格。
さらっとタブレットに使えるような時代ではなかった・・・。
こちらもタブレットで使えるような水準になるまで 20年弱の時間を必要とした。
1990年 三菱のPCディスプレイの広告 (2014/01/09)
PC や AV機器のディスプレイは 20年の間に大きく変化した。ここ 10年間でさえ激変だった。 10年前はブラウン管のテレビでいまでは液晶テレビ。 CRT ディスプレイの写真が出てくると、遠い昔だなという感じがする。
2013年末に三菱が個人向けのパソコンディスプレイ事業から撤退するというニュースがあった。 個人的にも 1990年代後半に三菱の CRT ディスプレイを使っていたので、 いろいろ思うところも・・・これも時代の流れかな・・・。
日経トレンディ:突然の撤退発表を受け、三菱電機の液晶ディスプレイの価格に変化はあるか?上の絵は 1990年の広告です。 この頃は NEC PC-9801 と MS-DOS が全盛の時代で、 主に使われていたディスプレイは CRT で 画面サイズ 14-15インチ (CRT なので実際に表示できるサイズはもうちょっと小さい)、 640×400画素の固定解像度のディスプレイでした。
大手PCメーカーのアナログカラーディスプレイで定価が 10万円近辺。 実売価格が 10万円弱ぐらい。PC メーカーの純正品は高価なので、 当時、シャープの 14インチディスプレイを使っていた (型番を忘れた・・・CU-14FD ぐらい?)。 このあたりで 5-6万円ぐらいだったと思う。 秋葉の激安ショップならもうちょい安いかも?。
この頃のディスプレイは、 現在のノートパソコンなどのディスプレイ(一例:15.6インチ 1366×768画素、画素密度 100ppi ぐらい) と比べるとかなり粗く(60ppiぐらい)、 CRT なので表面も平らではなく丸みをおびていて、 アナログ制御なので画面もときどきにじんだり揺れたりしているという、 そういうディスプレイでした。
広告の下の方には、 21型の1024×768画素のハイレゾ(ハイレゾリューションの略) ディスプレイが紹介されている。お値段実に 65万円・・・、 業務用 PC や Unix ワークステーション用のディスプレイです。 サイズと重量もヘビー級・・・、1人でかつぐと危ないかも?・・・。
これが現在(2013年)では、薄型、超軽量、すっきりさらりの 21-24型のハイビジョン(1920×1080画素)の液晶ディスプレイにまで進歩した ・・・お値段たったの 2-3万円・・・いい時代になったな。
ディスプレイの進歩が液晶化で一段落したか?というと、 そういうこともなく、同じ液晶でも 10年前と今では大違いです。 初期の液晶は額縁がやたらに太くて、重厚長大な感じで、 画面の色も淡い感じです。2000年代初頭の広告を眺めると、 写真で見た感じでも出てきた時代の差がまだはっきり出ている。
現在はコスト削減で乱反射を防ぐフィルターをとっぱらった、 ギラギラした鏡みたいな液晶になっている。 発色は良くなったけど、これはこれで使いにくい。 モバイル機器では画素の高密度化と低燃費化がさらに進んだ液晶パネルや有機 ELパネルも出てきている。 今後10年もすると、 また今よりも大分見やすいパネルに進化しているのだろう。