PC と AV の年表 - 1990年代
- 1990年代前半 オーディオで ミニコンポ の小型化・シンプル化が進む。
- レコードが引退し、 レコードプレーヤーを前提としないオーディオが中心となった。 システムの小型化が進んだ。
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1990年11月 任天堂
スーパーファミコンを発売。
- 価格 25,000円。 ファミリーコンピュータの後継機。 16bit CPU を搭載し、グラフィクスや音源を強化。
- 1990年代前半 日本で一頃、多くの種類の マルチメディア CD-ROM ゲーム機があった。
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1990年 SNK
NEO GEO
1991年 セガ メガ CD
1991年 NEC PCエンジン Duo
1993年 富士通 FM TOWNS マーティー
1994年 パナソニック 3DO REAL
1994 NEC PC-FX
など。
- 1990年頃 PC の フロッピーディスク で 3.5インチフロッピーに切り替わった。
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1980年代後半までは 5.25インチフロッピーが主流でした。 1990年代になると小型化した 3.5インチフロッピーが普及した。
8インチフロッピーでアナログレコードぐらいの大きさ。 5.25インチフロッピー (約 13cm) で CD/DVD (12cm) より一回り大きいぐらい。 3.5インチフロッピーで約 9cm。
- 1990年代初頭 家庭用のパソコンでも ハードディスク (HDD) の利用が本格化。
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従来の 5インチ HDD に代わって安価な 3.5インチ HDD が登場し、
外付け HDD で 10万円を下回るものも出てきた。
余談で内蔵 HDD (専用オプション)はもっと高かった。 PC-9801 江戸時代もそろそろ終わりが近づいていた・・・。
- 1991年4月 WOWOW 放送開始。
- 衛星放送のテレビ。
- 1992年7月 NTTドコモ が営業開始。
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国内の携帯電話サービスの大手。 NTT の移動通信事業を分離して設立した。
1993年から第二世代携帯電話 (2G) のサービスを開始した。 従来の第一世代はアナログ通信で、 第二世代ではデジタル通信を使用する。
- 1992年11月 ソニー ミニディスク (MD)を発売。
- 音声のデジタル録音が可能なオーディオディスク。
- 1992年秋 アップル Mac OS 漢字 Talk7.1 をリリース
- OS System 7.1 の日本語版。Mac の弱点だった日本語入力環境も整えられた。 Mac は擬似ながら 複数のアプリケーションを同時に起動して切り替えながら使用できる マルチタスク が可能で、CD-ROM も標準搭載し、 一足先に マルチメディア 時代に対応した。
- 1992年秋 日本に黒船 コンパック のパソコンが上陸
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日本のパソコンは幕末維新の時代を迎えた・・・。
日本では 1980年代後半から 1990年代前半まで NEC PC-9801 の全盛時代で、歴史風に言うと PC 江戸時代の状態でした。 PC-9801 は現在の Windows PC は少し異なるところもあり、 国内専用のハードウェアの PC でした。 そこへ Windows PC の直系のご先祖さまである PC/AT 互換機 が高性能・激安価格で日本に上陸した。
この後、日本も一気に Windows 時代に向けて動き始めた。 従来は MS-DOS と DOS アプリーションの時代でしたが、 3年後には Windows95 でお祭り騒ぎの時代に激変します。
- 1990年代半ば 国内で ショップブランドの PC/AT パソコンや 自作 PC の話がにぎわいはじめた。
- 国内でも PC/AT 互換機が急速に拡大し、 汎用パーツが多く出回るようになった。 自分で PC を組み立てる話がにぎわいだすのもこの頃から。 グラフィクスカード の話もこの頃から出てきた。
- 1990年代前半 パソコン通信 の全盛時代
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通信サービスでは、まだインターネットが巷にない時代 (インターネットという言葉自体ほとんど知られていなかった) に PC とアナログモデムを使ったパソコン通信がにぎわっていた。
国内では ニフティサーブ (富士通)、 PC-VAN (NEC)、 アスキーネット、 ASAHIネット (朝日新聞)、 日経MIX (日経新聞) などのサービスがあった。
通信速度も 1990年代初頭だと 2400bps (2.4kbps)、半ばでも 9600bps (9.6kbps) の時代でした。
- 1990年代半ば 家庭用ファクシミリ が普及し始めた。
- まだ、ネット通信が一般的ではなかった時代の静止画伝送通信。 アナログモデムを使用し、デジタル通信を行う。
- 1990年代半ば 日本で 数字通知可能なポケベル が一時にぎわった。
- 携帯電話が普及する以前の時代に簡単なショートメッセージ的な使い方をした。 無線呼出の加入者数は 1996年にピーク (1077万件) になったが、 携帯電話の普及が本格的にはじまったことでその後急速に衰退した。
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1993年5月 日本で
Windows3.1 日本語版 が発売された。
- 国内でも MS-DOS パソコンから Windows パソコンへの移行が本格的にはじまった。 当時の PC は CD-ROM がまだ普及途上だったので Windows のインストーラも CD-ROM とは別に フロッピーディスク版もあった。
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1994年 Windows オールインワンパソコンが増えはじめた。
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この頃から PC に HDD、CD-ROM、通信モデムが標準搭載されるようになり、
OS やアプリケーションを
プリインストール したPCが増えてきた。
これ以前には OS なしの素の PC もたくさんあった。
- 1990年代半ば 企業で 社内 LAN の敷設が活発化。
- 会社の中で LAN を敷き、PC やサーバーをつなげる話がこの頃から活発になった。 IT 技術者ではない一般の人が仕事で LAN を使う話がにぎわいはじめた。 これより前では企業の開発部門で Unix ワークステーション を小規模につなぐ程度の時代だった。
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1994年 この頃から
インターネット という言葉が知られるようになった。
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「インターネット」という言葉はこれ以前は研究者・ 技術者で知られる程度でした。 アメリカで 情報スーパーハイウェイ構想 の話が出てきて、 国内の PC 雑誌でも1994年秋頃からインターネットの 特集記事が出てくるようになった。
1994年9月 iNTERNET magazine - 国内では最初のネット専門雑誌。
1994年10月号 の記事が読めます。 NetNews や Gpher など現在では聞きなれない言葉がたくさん出てきます。当時の足元では ネットと言うと パソコン通信 の全盛時代で通信速度も 9.6kbps 程度。 大手 IT 企業でもマイクロソフトの MSN やアップルの eWorld など インターネットや Web とはまったく無関係の専用パソコン通信サービスの 話をしている時代でした。
- 1990年代半ば 国内でネットの サービス・プロバイダ がサービスの提供を開始。
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一般の人がインターネットを使うためにはネットの仲介をする ISP
(インターネット・サービス・プロバイダ) が必要ですが、
インターネットという言葉すら知られていない時代には
一般向けの ISP は存在しなかった。
この頃から ISP のサービスが登場しはじめた。
1994年6月 IIJ (インターネット・イニシアティブ)
1996年 DTI (ドリーム・トレイン・インターネット)
1996年6月 アスキーネット
1996年12月 OCN
など
- 1994年12月 ソニーがゲーム機 PlayStation 発売。
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Play Station。39,800円。
同じ頃、 セガサターン も登場。
- 1995年 Web ブラウザ が本格的に登場。
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Web (ウェブ) を見るための PC アプリケーション。
ネット初期の時代は
ネットスケープ
Netscape Navigator
と
マイクロソフト
IE が主な Web ブラウザでした。
1995年 Netscape 2.0
1995年 IE 2.0 - Windows95 に標準搭載。
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1995年8月 マイクロソフト
Windows95が登場。
日本でも11月に発売。
- Windows3.1に比べてより洗練されたデザインになった。 プラグ&プレイ の機能が強化されたことで従来に比べて周辺機器も扱いやすくなった。 また、ネット機能も強化され、Web ブラウザ IE を標準搭載し、本格的にインターネット時代に対応した。
- 1990年代後半 日本でパソコンの普及が本格化。
- 従来のパソコンは一部の人しか使わない特殊な機器で普及率も 10%ほどでしたが、Windows95 の登場以後、本格的に普及が進みました。 1997年には普及率が 2割を超えた。
- 1990年代半ば この頃からデスクトップPC で タワー PC が増えはじめた。
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従来のデスクトップパソコンは本体を横に置き CRT ディスプレイを上に置く横置き型が標準でした。 ディスプレイも 15インチが中心の時代です。
1990年代半ば頃から 17インチの大型ディスプレイも増え始め、 PC 本体を縦に置くタワー PC が増えはじめた。
- 1990年代半ば カラー液晶の ノートパソコンが増えてきた。
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カラー液晶
を使用したパソコンは 1980年代末頃からラップトップPC で登場し、
1991年には TFT カラー液晶のノート PC も登場しましたが、
非常に高価(70-80万円ぐらい)でコンセプトどまりでした。
1990年代後半からカラー液晶の価格が下がりはじめ、機種も増えてきた。
左の絵は 1993年秋頃のノートPCの価格例。
1990年代後半になると 20-30万円ぐらいまで下がってくる。
- 1990年代後半 オーディオで MD (Mini Disc) を採用したコンポやモバイルプレーヤーが増え始めた。
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カセットテープから世代交代。
コンポの小型化も一段と進んだ。
また MD を使用したモバイルプレーヤーも登場した。 写真はソニーの ウォークマン
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1990年代後半 日本で
携帯電話 の本格的な普及がはじまった。
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デジタル携帯電話(PDC)とPHS。 1994年に端末買取り制度がはじまり、 1990年代後半から爆発的に普及した。
従来の携帯電話は電話会社から端末をレンタルする仕組みになっていて 機種も限れていた。 買取り制になったことで多くの携帯メーカーが参入し、 ユーザーも好みの携帯を買うことができるようになった。
- 1995年 カシオ、デジタルカメラ QV-10 を発売。
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初期の デジタルカメラ のヒット作。 65,000円。
ビデオカメラの 撮像素子 を流用したもので画像の解像度は 640x480画素ほど、 品質もアナログ映像のキャプチャー並みでした。 でも、フィルムカメラに比べて簡単に写真が撮れることが大きなメリットとなり 一躍脚光を浴び、デジタルカメラ時代の幕開けとなった。
- 1995年 ビデオカメラで mini DV が登場。
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磁気テープで映像をデジタル記録できるビデオカメラ。 写真はビクター GR-DV1。22万円。
映像の データ圧縮 技術の開発が進み、 デジタル映像も磁気テープに記録できる水準になった。
- 1995年 NTT が テレホーダイ のサービスを開始。
- 固定電話の定額料金制のサービス。 パソコン通信やネットの初期の時代にはデータ通信を意識した固定料金のサービスがなかったので、 通信時間に応じて料金がかかる従量制でした。 通信時間が長くなると通信料金もかさむ時代だった。 テレホーダイが登場したことで 通信時間を気にせずインターネットが使えるようになった。
- 1996年 任天堂からゲーム機 NINTENDO64が登場。
- 1996年9月 パーフェクTV! 放送開始。
- CS 衛星デジタル放送。
- 1996年11月 エプソン カラーインクジェットプリンタ PM-700C を発売。
- 当時としてはお手軽な価格 (59,800円) で従来のカラープリンタに比べて格段になめらかなグラデーションを 印刷できるプリンタ。 その後のデジタルカメラの普及で 家庭でも写真に近い品質の印刷が可能になった。
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1996年
DVD プレーヤー が登場。
- デジタルディスクの映像プレーヤー。 DVD はデジタル映像を記録できる光ディスクで DVD の本格的な普及は 2000年頃から始まった。
- 1990年代後半 国内で Web ホスティングサービスが多く登場。
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一般の人が Web を作ろうとすると Web をホストするサービスが必要ですが、
この頃から
Web ホスティングサービス が登場しはじめた。
ベッコアメ・インターネット (1995年)、 富士通 InfoWeb など。
また、 ISP でも Web 公開用のスペースを提供するところも出てきた。
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1996年頃 国内で
ポータルサイト が相次いで登場。
- Yahoo! JAPAN (1996年)、 MSN (1996年?)、 インフォシーク (1996年)、 エキサイト (1997年)、 goo (1999年) など。
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1990年代後半 国内でもホームページが多く出始めた。
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Windows95 時代になると、インターネットのサービスプロバイダも増え、
家庭でも Web を利用しやすい環境が整い始めた。
ネットの初期の時代には Web サイトはほとんどなく、 日本語の Web では役所や大手のメディアなど数えるほどしかなかったのですが、 この頃から個人でもちょっとしたホームページを作る人が増え始めた。
- 1997年 ソニーがノートPC VAIO ノートを発売。
- ソニーが Windows パソコン市場に参入した。 VAIO 505 は IBM ThinkPad とともに当時の モバイル PC の代表格でした。 実売価格は 25万円ほど。 1998年には銀パソブームという言葉も出てきた。 この頃から ノート PC の普及も本格的になった。
- 1998年5月 アップルが iMac を発売。
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ディスプレイ一体型のデスクトップ PC。
当時はまだ CRT ディスプレイでした。
アップルの創業者 スティーブ・ジョブズさんは 1980年代にアップルをクビになり 10年ほど放浪していたのだけど、1997年にアップルに復帰し、 その直後に出てきた PC。
- 1998年夏 マイクロソフト Windows98 が登場。
- Windows95 の発展型。
- 1999年 NTTドコモ iモード のサービスを開始
- 携帯電話でメールやウェブの閲覧ができるサービス。
- 1990年代末頃 デスクトップ PC でスリムタワー PC が増えはじめた。
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スリムタワー はミニタワーよりもコンパクト化した PC です。 2020年代でもデスクトップ PC でよく見られるスタイルです。
また、この頃からハイエンドで 液晶ディスプレイ を採用した PC も出てきた。 当時はまだ液晶パネルが高価で大型パネルを使いにくかったため、 もうしばらく CRT ディスプレイ が全盛の時代でした。
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1999年頃 この頃から
USB 対応機器が増え始めた。
- iMac や Windows98 の USB 対応で USB キーボードや USB マウスなどの周辺機器が増え始めた。 当時はまだ USB バージョン 1.1 の時代で ベースの速度が 12Mbps と低かったためストレージなどには使いにくく、 この時代には高速転送可能な IEEE1394 も使用された。
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1999年頃
コンピュータ 2000年問題。
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コンピュータ 2000年問題は年号が 1999年から 2000年に変わるときに、 年数を正常に処理していないアプリケーションが誤動作を起こし、 社会活動に影響を与えることが危惧された問題。
2000年問題とは別に コンピュータやネットの セキュリティ の話題も急増しはじめた。 この頃からセキュリティを人質にして 無理やりアップデートの更新需要といった悪習がはじまったのかもしれない・・・。